【厳選! おもしろアプリレビュー】第三回 城とドラゴン

レビュー
城とドラゴン
対戦できるタワーディフェンス系のゲームです。公式ジャンルは「リアルタイム対戦ストラテジー」。ゲームとしての完成度が非常に高く、やみつきになるおもしろさがあります。ただし、ソーシャルゲームの良さと欠点がはっきりと現れており、ゲームとして見るか、アプリとして見るのかで評価が変わってくると思います。
  • コンテンツ
    ゲーム性
    課金効果
    1.5
    パフォーマンス
    オリジナリティ
  • 中毒性バツグンのゲーム性
  • 無駄がなく遊びやすいマルチ機能
  • 個別に作り込まれたキャラクター
  • 時間・課金効率が悪い
  • できることが短時間で尽きる

コンテンツ

スマホゲームに特化した造り

『城ドラ』は、「スマホで遊ぶ」という点において非常によく考えられた造りになっています。コンテンツもスマホとの相性がよいものが多いのですが、良くも悪くも「スマホ特化」ゲームなので、人によっては物足りなさを感じるかもしれません。

キーンを稼いで、お城を強化!

『城ドラ』の基本は対戦ゲームと城の強化です。フード(スタミナ)を消費して他プレイヤーの城を攻め、キーン(お金)を奪います。奪ったキーンを使って自分の城の強化や手持ちキャラの育成をし、ふたたびフードを貯め、城を攻める……といった流れでゲームが進行します。

通常のキーンの奪い合いは対NPC戦となりますが(攻める側はプレイヤー操作です)、防衛メンバーは自分の好きなキャラクターを配置しておくことができます。攻め込まれた際どのような戦いが行われたかを見ることもできるので、よりよいメンバーと配置を模索することができます。

集めたキーンを使うことで、フードの貯蔵量やキャラクターレベルの上限のアップ、キーン生産量の上昇などができます。キーンを多く貯めている時は狙われやすいので注意が必要です。

ベースとなるシステムはシンプルですが、討伐・襲撃・リーグ戦など、通常の対戦以外にも多くの対戦形式が用意されています。中にはハンデをなくし、純粋にプレイヤースキルのみで勝負できるものもあります。

イベントなどの一部に完全なNPC戦がありますが、いわゆるストーリーモードのようなものはなく、基本的には他のプレイヤーとの勝負を楽しむゲームです。マルチプレイが嫌いな人には合わないかもしれません。

研究開発でキャラクターを強化!

城の強化と同じく『城ドラ』で大切なのが、キャラクター育成です。『城ドラ』のキャラクター育成は能力値が上昇するだけでなく、武具(アバター)が増えていくという楽しみがあります。

武具を作ることでキャラクターに能力値が蓄積されていきます。一度作ってしまえば、どの武具を身につけていても蓄積された能力値に変化はないので、好きなものを着せることができます。

また、武具は増えませんが、研究開発ではキャラクターのスキルも成長させることができます。

作った武具は「お着がえ」にて着せ替えができます。アバターは武器・鎧・兜の3つを組み合わせることができ、同じキャラクターでも身につける武具により違った印象になります。キャラクターには名前をつけることもできます。

多彩な対戦形式!協力プレイも楽しめる!

『城ドラ』は、1vs1での対戦以外にも2vs2・3vs3での対戦や、協力プレイヤーを募り、強力なNPCを相手に複数人での攻略を楽しむことのできるコンテンツもあります。対戦のベースとなる「フリー対戦」には腕くらべモードという機能があり、ONにすることで全てのプレイヤーのレベルや装備が統一され、レベル差のあるプレイヤーとも同じ条件で戦うことができます。

腕くらべモードがONのため、全てのキャラクターのスキルレベルが5に統一されています。公式ジャンルの通り配置したキャラがリアルタイムで反映され、戦況を変えていきます。

その他、防衛作戦を活かした襲来というイベントもあります。プレイヤーに攻め込まれた時と同じ条件で、イベントごとに異なるNPCのチームが城に攻めてきます。防衛作戦を練る楽しみも広がり、システムに無駄がないです。

「進撃の巨人」コラボの襲来イベントです。防衛作戦で設置したキャラクターを元にした完全なCPU戦となるので、通常の対戦とは違った方向での戦略が必要となります。

よりフェアな対戦ができる腕ONスタジアム

キャラクターやスキルのレベルが固定され、さらにはキャラクターの使用条件も統一された、完全なプレイヤースキルのみの勝負ができます。デッキはゲーム内の全キャラクターからランダムで選ばれるため、幅広いキャラクターへの知識とより高いプレイヤースキルが必要となります。

遊ぶためにはチケットが必要となり、勝つことによって報酬が得られます。個人的に、別途チケットを必要とせず、報酬の一切ないものがあると自由に遊べて練習もできるので嬉しいと思いました。

ゲーム性

デッキ編成

『城ドラ』は、対戦時に使用するデッキは都度ランダムで編成されます。はじめこそランダムデッキに抵抗があったのですが、このランダム要素が対戦(特に協力戦や団体戦)の楽しさに深みを出していると思います。

リーダー・サブリーダーに設定したキャラクターは必ず選出されます。対戦形式にもよりますが、ランダムとはいえキャラの選出には一定の条件があるので、目標に近い編成を狙うことはできます。

細部まで練られたキャラクター特性

『城ドラ』のキャラクターには、小型・中型・大型の3種類があり、さらに進撃と迎撃とに分かれています。これらの特徴をつかみ、状況に合わせた配置をすることがゲーム攻略における一つのポイントとなります。

その他にもキャラクターによっては、味方を回復できるものやトラップを仕掛けることができるもの。また、空中を移動する飛行タイプに分類されるものもいます。これらキャラクターごとの特性が非常に練られていることが、戦いに奥深さを出しています。

固有の相性により広がる戦略性

キャラクターには得意とする敵と苦手な敵(アンチ)とが存在します。たとえば画像のラビットは気球と幽霊とチビクロに強し!? と書かれています。気球とはバトルバルーン、幽霊とはゴースト、チビクロはチビクロプスです。キャラクター特性の他にもこういった設定をそれぞれのキャラクターが持っているので、戦い方に幅が出るのです。

人気で性能の高いキャラクターは多くの人が使用するので、アンチとなるキャラクターを覚えておくことで対策をたてることができます。

キャラクターの大まかな特徴も忘れてはいけません。得意なキャラがいないばかりか大砲に弱くアンチキャラも多いバトルバルーンですが、空中タイプのため通常のキャラの攻撃は当たりません。さらに全体攻撃で、スキルの範囲が非常に広いです。

全体を通して非常に高いゲーム性

『城ドラ』一番の魅力は作り込まれたゲーム性だと思います。全体を通して無駄がなく、非常に優れています。正真正銘、ゲームを通してキャラクターへの愛着が湧きます。作品自体としては、ゲームが好きな方こそ良さを実感できる仕上がりだと思います。

課金対効果

『城ドラ』は買いきりのゲームではないので、プレイヤーごとに遊べる環境が異なります。より早くコンテンツを楽しむための手段として課金によるアイテムの購入や時間短縮方法がありますが、遊ぶ環境を整えるという目的にはあまり適していません。時間経過に比べて効率が悪く、コストパフォーマンスが悪すぎます。ゲーム自体が最大の目的であれば、始めから環境の整っている買い切りのゲームを購入したほうが満足できると思います。

ソーシャルゲームを楽しむためには、+日数が必要

『城ドラ』に限った話ではないのですが、ソーシャルゲームは時間の経過とともにアカウントに付加価値がついていき、できることの幅が広がっていきます。課金によりこの効果を促進することはできますが、あくまでも補助であり、基本的には時間が経つにつれておもしろくなっていくのがソーシャルゲームです。こと『城ドラ』は育成の基本が時間経過なので、リアルタイム=ゲーム内時間の壁が高くなるのです。

ソーシャルゲーム自体がこういったリアルタイムの経過とともに蓄積されていくアカウントの成長を楽しむものだと思うので、コンシューマーゲームのような環境が完成されているゲームと同じ価値を求めている方には課金効率が割高と感じると思います。

『城ドラ』自体はおもしろいゲームですが、購入というかたちで楽しめるものではなく、金額よりも継続して遊ぶことに価値のあるゲームということを視野に入れておいた方がいいかもしれません。

キャラクターは好きなものを選べる

『城ドラ』にはガチャ要素がないので、自分の使うキャラクターは任意のものを選び、取得または購入することができます。

ただし、育成は基本的に放置システムとなっているので、やり込みではなく経過時間が必要となります。課金アイテムにより時間短縮は可能ですが、ゲーム開始時期に不相応の完成度を求めるほどコストパフォーマンスは悪く、あくまで短縮でありすぐにでも遊びたいといった欲求に応えるものではないです。恐らく、コンテンツの多くをゲームとして機能させるためには、予め完成されているコンシューマーゲームを2.3本あるいはそれ以上購入することができるので、自分がどのような遊び方をしたいのかについてはいま一度考えてみたほうがいいかもしれません。

不自由さゆえ出てくるプレイヤーごとの個性

キャラクターの育成が困難なあまり、一人のプレイヤーに用意できる環境(ステータス)には限界があり、コンシューマーゲームのように思い通りの環境を実現することは難しいです。しかし、『城ドラ』を遊ぶことで、そういった要素がソーシャルゲームとしては悪いことばかりではないように思えました。

キャラクターには相性はもちろん、得意とするステージがあります。それはつまり、プレイヤーにとっても徐々に得意なステージや相性のいいイベントなどが別れてくることになります。そして、それらはコミュニケーションの楽しさを加速させます。ソーシャルゲームとしてグループチャットなどの機能を活かしているプレイヤーほど協力者を募る楽しみが広がるのです。恐らく、この良さはガチャのない『城ドラ』だからこそ実感できたものだと思います。

『城ドラ』のキャラクターは任意で選んだものなので、プレイヤーごとに何らかの意図があって育てたキャラクターなのです。ガチャを回すことにより場当たり的に増えていったキャラクターに比べると、任意で選んできたキャラクターはプレイヤーごとの個性を出しているように感じます。

こういった特性は、一人で全てを解決できないソーシャルゲームの不自由さの裏返しであり、第三者とのコミュニケーションを主としたソーシャルゲームならではの楽しみなのかもしれません。

あくまでもソーシャルゲームとしてのアプリ

『城ドラ』の提供する楽しみは、リアルタイムで進むアプリ内ステータスの進行経過を見守りながら、ユーザー同士で交流を深め、一日に与えられた分のミッションをこなしていくというものです。

一つの武具を開発するための時間も、長くなると3日以上かかるようになります。一度開発を始めると他のキャラの武器開発はできませんが、放置中に得られる経験値にも上限があるので、こまめなログインが必要となります。

腕くらべモードや腕ONスタジアムのようなゲームとして楽しめるコンテンツもありますが、それらはいつでも好きなときに遊べるというものではないです。加えて、そういったコンテンツにも別途報酬がつくので、プレイヤーの多くもゲームそのものを楽しむというよりは報酬の回収にバイアスがかかった遊び方が主となっていると思います(それがソーシャルゲームの根本的な楽しさのひとつなので、決して悪いことではないです)。そのため、ただゲームを楽しみたいのであれば同じようなユーザーが必要となり、且つ、好きなときに好きなだけ遊べるコンテンツはないので、与えられたチケット以上に遊ぶためには都度課金が必要となります。

ゲーム性が高すぎるあまり期待値が上がってしてしまいますが、『城ドラ』はあくまでスマホでの遊びに特化したソーシャルゲームです。

ゲーム性が高いだけに…

ゲーム自体がとにかく面白いので、アプリゲームとしてのスタミナや放置要素が勿体ないと欲が出てしまいます。あくまでゲームアプリのため、やり込みではなく継続期間が重要となるので、遊ぶ間は基本的に絶えずゲームにログインし続けることが必要となります。(キャラクター強化に必要なアイテムや遊ぶために必要なチケットなどがプレイヤーの意思でいつでも入手できるわけではないためです)

パフォーマンス

2Dグラフィックということもあってか、バッテリーの消費はさほど大きくはなく、端末の発熱を感じることもないです。画面の遷移も早く、ストレスを感じずに遊ぶことができます。処理落ちやサーバー落ちもなく、動作はゲームアプリの中でも非常に軽い部類に入ると思います。

通知などによる通信切れなし

iphone利用者は特に気になるところだと思うのですが、バッテリー残量の通知などによる通知切れはありません。よほどのことがない限り、強いラグや強制終了はないと思われます。

遊びやすい親切なUI設計

パフォーマンスとは関係ありませんが、UIがとてもよく作りこまれていると感じます。遊びたいメニューを選ぶことも簡単ですし、コンテンツごとに変える設定(リーダー設定など)にも面倒という感覚を抱かずに遊べます。

オリジナリティ

個性的な「キモかわ」キャラクター

『城ドラ』は、キャラクターや世界観が独特なゲームなのですが、それらはデザイナーさんの試行錯誤のうえで成り立っているようです。キャラクターには可愛さだけでなく、『城ドラ』らしいキモさを重視しているとのこと。ブルードラゴンの製作には3ヶ月以上の月日を費やしたらしいです。

正直なところ、はじめは見慣れない画面に違和感があったのですが、ゲームの面白さも然る事ながら、一緒に戦うキャラクターたちに知らずのうちに愛着が沸いていました。『城ドラ』にはキャラ愛型プレイヤーが多いと感じるのですが、この作り込みあってのことだと思います。これから遊んでみる方には、ぜひキャラクターごとの動きや戦い方にも注目してみてほしいです。

遊びやさがとことん追求されている

協力者の募集方法やマッチング画面に後追い感がなく、それでいて使いやすいです。流行を追うというよりも、必要なものだけを詰め込むといった感じです。これほど無駄がなく使いやすいのは、どういった遊びを提供するのかという運営方針がはっきりしているためかもしれません。『城ドラ』というゲームをより楽しむための配慮が全面に施されています。

中でもチャット周りの機能はとてもよくできており、『城ドラ』に不可欠な要素となっているかと思います。

また、キャラクターの追加だけでなく、こういったシステム面の改良も繰り返されているのですが、施策を重ねるごとにより遊びやすくなっており、方針のブレを感じません。

この遊びやすさが『城ドラ』が長く愛され続けている理由のひとつだと思います。

まとめ

育成に時間を要するため、コンシューマーゲームのように「購入後思い切り遊ぶ」といった楽しみ方はできません。しかし、この育成のもどかしさがキャラクターへの思い入れに繋がるところがあり、このあたりはかつてのたまごっちに近い感覚があります。(ちょっと古いでしょうか)

この不自由さは他の要素と調和して、結果的にプレイヤーごとの個性にも繋がっていると感じるため、ソーシャルゲームとしてはネガティブなイメージばかりではないかもしれません。

個人的には、チケットやスタミナを必要とせず、報酬もないコンテンツがひとつあると嬉しいと思いましたが、ボリュームがあるので人によっては気にならないかもしれないです。

『城ドラ』をおすすめしたいのは

  • ソーシャルゲームが好き
  • プレイヤースキルを必要とするゲームが好き
  • チャットなどを通じて他のプレイヤーと交流することが好き
  • 協力や対戦が好き
  • 放置型のゲームに抵抗がない
  • 好きなキャラクターを育てたい
  • 細く長く遊べるゲームないかな?

こんな人でしょうか!